【連載 第1回】 おもちゃの持つ5つの力
昔から、子どものいる家庭にはおもちゃがありました。泣いている子どもをあやすためのおもちゃ
は、 でんでん太鼓。 背中におんぶして、お母さんが「よしよし、ほらほら、見てごらん!」と、
鳴らしてあやしたものです。気分を変えるためだったかもしれません。 泣き声が大きいので、他の人に
迷惑がかかったらと、片手に太鼓、片手は子どもの腰辺りを軽くとんとんして、子どもをあやしながら、
お母さん自身の気持ちも落ち着かせていたかもしれませんね。
誰に言われたわけでもなく、おもちゃは昔から子どもの側にありました。きっと、おもちゃには
目に見えないすごい力があったのかもしれません。お節句のたびに、子どもの健やかな成長を願って
飾り物を飾って家族みんなでお祝いをしてきました。人生は、転んで立ち上がって、泣いて笑っての
くりかえしです。転んでも立ち上がれる力、泣いていても笑える力、そんな当たり前のような力が、
人間には必要なのですね。その力の根源はどこから来ているのでしょうか?
そんな力を身につけさせてくれるものが、「(良い)おもちゃ」では、ないでしょうか!
大人が、気分転換や趣味でする遊びの中にもおもちゃと言えるものがありますが、0歳から入学前の
乳幼児期に与えられるおもちゃは、単なる趣味の世界ではないのですね。無から有を作っていく過程
つまり、人間らしく育つための過程に与えられるおもちゃですから、よ~く考えてあたえなければなりません。
おもちゃの素材は何がいいのか?安全性は?耐久性は?子どもの発達に応じて変化させて遊べるのか?
家族で遊べるおもちゃになるだろうか?(おもちゃに気持ちを寄せることができるかなあ?)など。
おもちゃの力ってなんでしょう?
1.子どもの自立をたすける力・意欲を引き出す力
2.道具に慣れる力・道具を上手に使える力
見立て遊び・ごっこ遊びの発展
3.自分で考え出す力・工夫ができる力
つみき・ブロック・モザイクなど構築する力
4.社会性を育てる力・コミュニケーションができる力
人間社会で生きていくための言葉力
5.親が客観的になれる力
親一人で(家族だけで)子育てに悩まないで、子どもの育ちを客観的に
考えることができる力、親同士がつながる力を助けてくれる
こんなにも、すてきな力がおもちゃにはあるようです。
でも、おもちゃを今、与えたからといって
すぐにこのような力を発揮させてくれるわけではなく、人間が人間らしく成長していく過程は、涙と
笑いの繰り返しの中でしか、この力は発揮できないのです。
子育ては、長い道のりですが、とってもとっても大事なのは、7歳まで。人生のほんの7年間です。
その7年間を、子どもたちとともに泣いたり笑ったりしながら過ごすことは、とっても大切なのです。
おもちゃ遊びで引き出された力は、もっと大きな力になって、子どもからいただけます。だから
その力をいただくために、ウキウキ、ルンルン、ワクワク子育てを楽しみましょうね。
第2回「こどもの自立をたすける力」を読む
 |
著者:濱田百合子(おもちゃコンサルタント、森のゆうえんち店長) |
|
アンパンマンミュージアムで有名な高知県香美市にある、
おもちゃ屋「森のゆうえんち」を店長として運営。
「おもちゃコンサルタント」資格取得後は、幼稚園
へのおもちゃの遊び方の指導など広く活動を行っている。
「子どもの成長のために良いおもちゃと家具を提供したい」
という思いでスタートし、子どもとゆっくり遊べるように創られた店内は、大人もつい、
日ごろの忙しさを忘れてしまいそう。子どもが遊んでいる姿を大人が見守ることが
できるように併設して造られているカフェでは、おもちゃの選び方相談や、時には
子育ての悩み相談まで、濱田さんの人柄に人の和が生まれている。
森のゆうえんちのホームページへ移動する (外部のページです)
|