【連載 第2回】 総合幼児教育研究会とは何か?② ~教室内で~
第1回では、総幼研教育を取り入れている保育園・幼稚園で、
毎朝行われている
「体育ローテーション」「朝礼」の様子をレポートしました。
第2回では、教室内ではどのように過ごしているかを見てみましょう。
教室内の子どもたち
園庭「からだ」を思う存分動かした園児たちは手足を洗って、
教室に入っていきます(園庭では裸足で走り回っていたのです)。
総幼研教育の大きな柱は「あたま」「こころ」「からだ」のどれにも偏ることなく
全人格をはぐくむということです。
「からだ」を精一杯動かしたあとは、続いて「ことば」と「こころ」であそびます。
具体的には、「プリント教材」「詩の朗読」「フラッシュカード」「リズム遊び」など
テンポよく、日課活動とよばれる活動を次々と行っていきます。
一つ一つの教材を行う時間は短いですが連続して行うことで、子どもたちが
次は何だろう、と興味を持続する工夫がされています。それにしても、日々、繰り返して
いるからでしょうが、初めて見る者にとっては、そのスピードに驚かされます。
例えば、フラッシュカードでは、次々と先生がめくるカードにあわせて、テンポよく
声を発します。魚の漢字が書かれたフラッシュカードでは、
鰺(あじ)!・鰤(ぶり)!・鱒(ます)!鮫(さめ)!
・・・うーん、やるねぇ。
李白や杜甫の漢詩も、みんなでいっせいに朗読をします。年長クラスでは、
多くの子どもたちは、もう教材を見ることなく読んでいました。
記者自身、中学や高校の漢文の授業の記憶といえば、つまらなかった・・・というような
マイナスの記憶しかなく、子どもたちが楽しそうに、
あそび感覚で、漢詩を読んでいる姿を複雑な思いで眺めていました。
考える子どもたち
一見すると、無理やりやらされているのではないか?詰め込みで、思考はないの
ではないか?と写ってしまいがちです。注意深く見ていますと、それは誤解である
ことが分かります。取材の当日、こんな場面に出会いました。
「プリント教材」という、ドリルのような教材を使って行う教育活動があります。
その中で、「どんぐり」「たけのこ」「つくしんぼう」の3つの絵が書いてあり、
“一つだけ季節の違うものに「×」を付けなさい”という問題がありました。
すぐに、みんなで答え合わせをするのですが、先生が、ちょっと勘違いされて、
「つくしんぼうだけ春ですね」と、
プリントの「つくしんぼう」に×印を付けたとたん、子どもたちが、口々に、
えーちがうよー!、どんぐりだけ違うよー!、
つくしんぼうも、はるー! と声をあげたのです。
先生も、「あ、そうか、先生もこの前、たけのこ食べたから春だよね。
どんぐりだけ秋だから、どんぐりが×ですね。」と訂正されました。
あまりにも、子どもたちの課題を進めるスピードが、とてもテンポが速く、
単に条件反射的に覚えているのではないか?と思ってしまうのですが、
子どもたちは、その短時間できちんと考えて答えを出しているのです。
脳を刺激し、その回転速度が速いためにそう写ってしまうのかもしれません。
創設25年目を迎える総幼研
総幼研は、昭和59年(1984年)に創設。約60園でスタートし、
2008年現在、北は北海道から、南は沖縄(海外のシンガポールにもあります)まで、
約190余りの園が加盟。年1回、約500名の園関係者が集う全国大会をはじめ、
定期的に、研修会や研究会を行っている活動的な団体です。
現在の会長は、大阪市のパドマ幼稚園の園長も兼ねる秋田光茂氏で、
総幼研の創設者でもあります。
78歳の現在も、現役で活躍される会長は、
どんな思いで総幼研を創られたのか・・・
混迷する現在の幼児教育において、どんな思いを持たれているのか・・・。
直接、聞いてみたい衝動に駆られました。
次回は、連載第3回。秋田会長の直撃取材を交えて、総幼研の生い立ちと理念に迫ります。
【連載 第3回】総合幼児教育研究会の歩み
総幼研のホームページはこちら http://www.soyoken.com/
過去の記事はこちら 【連載 第1回】総合幼児教育研究会とは何か?①
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